takadach’s blog

パリ大学院留学の記録

銀行口座開設手続き開始から一ヶ月

ちょうど4週間前に流れ作業のように銀行口座開設手続きを済ませた。それから首を長くして待っていたのだが、何の音沙汰もない。「7日から10日でできるよ」といったお姉さんの言葉を日本語に翻訳すると3週間待てということだと思っていたがそれでも来ない。やっと怪しいメールが来たと思ったら「住居証明と大学の登録証なかったからPDFで出してね」とのこと、どっちもしっかり出してますがな。

 しゃあないからPDFで返信するとメイラーデーモンさんから返信が来る始末。あれほんまに銀行からのメールだったんかい、サーバー貧弱すぎるでしょう。

 仕方なく窓口で再び、その二つを手渡しし、待つ。が一向に変化なし。今日朝一で「4週間前に開設手続きをしたものですが、手続きの進捗状況をお教えいただけますでしょうか」と文句を言いに行くと、「4週間!普通は7日から10日でお渡ししているのですが」といいながらパソコンで調べてくれる。どうやら手続きはきちんとなされているらしく、明日の朝にも郵送でカードが届くとのこと。

 シテ内のBNPの行員さんはみんな若くて愛想がいい人ばかりなのだが。いずれにせよ、窓口に行くとすぐに対応してくれることはしてくれる。

大学登録手続き(学費、セキュ加入、学生証取得)

前回、何もわからないまま大学の事務に行き、用意した書類を提出してからわずか二週間、メールで「あなたの受け入れが認められました、つきましてはいつまでにこれらの書類を全部揃えて郵送しなさい」と通知が来た。一安心だが、またこれがややこしい。学費は小切手で払わないといけない?セキュ加入の証明書添付ってあるけどどこに行って加入するんだ?と訳がわからなかった。

 ただ、やはり先日の事務の別の部署に行けばやってくれると聞いていたので、わかる範囲で書類に記入して事務へ。

先回顔を見られて覚えている人だったので、サクサクと話が進む。記入の仕方がわからないところもその場で質問に答える形でちゃっちゃと埋めてくれた。それをパソコンに入力。

まだセキュの番号は持っていないのが一つネックだったが、C'est pas graveといいながらクリア。親の名前と職業を聞かれたのがセキュに関係あるのかとも思うが。

そして600ユーロちょいを払うように言われる。多いなと思って聞き返すと、一年間の学費と、セキュリテ・ソシアルをまとめてここで払うらしい。カードで問題なく払えた。一ヶ月経つのにまだ銀行口座開いていない身からすれば有難い。

持ってきた証明写真を持って傍のパソコンでカチャカチャしているなと思えば、それをスキャンしてその場で学生証が発行されていた。ただインクの出が弱いのかバーコードがかすれている。「もし引っかかるようだったらまたここきてね」とのこと。

 これで手続きは全て終了らしい。セキュの会社にはいかなくてもいいのと聞くと、「ん、なんで、いいと思うよ」とのこと。カルト・ヴィタルとかは一体どうやって手に入れるのか。あと、学生証に食堂用の電子マネーをどうやってチャージするのかとか、まだわからないことばかりだが、なんとか最大の難関はあっさりとクリアできた。

 いろいろ難しいこと書いてくる書類は軽くあしらって、事務のおっちゃんかお兄ちゃんのところに行けばその日のうちに解決する。

OFII手続き終了(健康診断編)

CIUPでのOFIIの書類提出から10日後、指定された時間にバスティーユ近くのOFIIのオフィスに行く。

朝9時からだったのだが、建物の前にアフリカ系の若いにいちゃんたちが並んでいる。CIUPで顔を見ていた面々もそこにに並んでいたのだが、なぜか列に並ばず玄関にスイスイ入っていく人たちがいる。どういうことかと思って、詳しそうな人に聞いてみると「予約」がある人は呼び出し状を見せて並ばずに入るそう。建物の前に並んでいるのはまた別の人たちみたいだ。

そこで入ると、まず「呼び出し状」(OFIIからのメールに添付されていたか、手続きの時にもらったやつ)と「パスポート」を提示して、席に座って待つように言われる。

で、順次名前を呼ばれる。そこで、「timbre」(58ユーロとかの切手見たいなやつ、僕はネットで購入し、PDFをプリントアウトしたのを持って行った。まだタバコ屋で買っている人の方が多数派だったみたいだが)と「パスポート」を見せて、OFIIの書類の名前の綴りが合っているか確認しろと言われる。

この時、中国人留学生たちが「英語で説明してもらえますか」って聞いて「いや、ほとんどしゃべれねえから」っておばちゃんにお断りされていた。そもそも、何も難しいことは聞かれていないのだから、周りの人をよく見て準備していれば大丈夫。待合室で外国語でおしゃべりしているとイラつくのか、「名前を呼んだら一度で来て!この時期はいつもの何倍も人が来てとってもfatigantなんだから!」って大声でフランス語で注意していた。伝えたい人には伝わったのだろうか。

健康診断のスペースに行くと、また待つ。まずは体重、身長、視力。身長って靴履いて測るんだ、でもその値から靴の底の分厚さだけ適当に引いているようだ、意外に正確。体重も実測値から2キロ引かれた数値が書かれていたから、服と靴の重さを適当に割り引くらしい。

視力では、手元の用紙を指され、このアルファベット読め、と言われた後、Cではなくアルファベットを読み上げるタイプの視力測定をする、この時反対側の目は手で隠す。

それが終わるとまた待たされ、今度はレントゲン。個室に入るとロックをし、服を脱ぎ、反対側の扉が開けられるのを待つシステム。その先にレントゲンの機械がある。

それも終わると問診。レントゲンを見ながら健康状態について簡単な質問をした後、血圧を測り、聴診器で検査。風邪だということは一発で見抜かれたが特段問題もなかったので終わり。

ほんのちょっとだけ待たされて、また最初の部屋へ。そこで最後の呼び出しを受けて、パスポートに滞在許可証のシールを貼られ、いついつまでに更新してねと注意を受け、解放。

2時間半くらいかかるがほとんどは待ち時間だ。

大学事務へ博士課程登録書類を提出へ

博士課程(マスターでなく、ドクター)の登録作業は奇怪極まりない。まず、インターネットでの予備登録みたいなところに、名前や住所、そしてテーズのタイトル、指導教員の名前などなどを打ち込んで送信すると、幾つかのPDFをダウンロードできるサイトが開かれる。そこで、必要なものをダウンロードして、印刷。記入する。

 

インターネット上の情報によると、指導教員のサイン、および研究科長のサインを学生本人が集めて、「これと、これと、これ」の書類を添付して、「郵送」するようにとある。しかし、指導教員はともかくとして、研究科長なんてホイホイと会えるわけがない。メールで聞いてみると、どうやら指導教員のサインだけで十分らしく、それもメールでの承諾の証拠でも代用できると。

 こちらであった先輩(ただし別の大学)の情報によると、いつも事務へ行き、手渡しで書類を確認してもらいながら登録作業をしているとのこと。そこで、とりあえず事務へ行き情報を得ることにした。(ここでいう事務とは、大学全体のものではなく、その下にあるEcole doctoralの事務係、一人専門の人がいるみたいで、メールのやり取りをしていた人だった。日本でいうなら、文学部の事務ではなく、日本文学研究室の事務係的なものか。)

 そこへ行ってみると、昼休み中でなおかつ、面会時間外だった。どうやら週に三日、9時半から12時までなどの時間帯が、ドクターコースの学生向けに割かれているからその時間に来いとのことらしい。翌日、9時50分頃に行くと、すでに中国人の学生と事務の担当者が話していて廊下で30分くらい待つことになった。

 ようやく自分の番になり、状況を説明する。今回は、登録作業の書類的な問題を確認するつもりだったのだが、結局はその場で申請書類は受理された。だいぶ前に指導教員からもらっていたメールでの許諾で十分だったらしい。ネット上ではいろいろ書いてあった添付資料もそんなに心配するものでもなく、大学の成績証明書や修了証明書の英語版で何の問題もなかった。

 要するにネット上で指示されていることはかなり大変なのだが、現場レベルでははるかに柔軟に対応している。何はともあれ、実際に人に会って聞いて見ることが大事だった。

もっとも、博士課程は登録と承認作業に時間がかかり、学生証が発行されたり、授業が開始されるまであと二ヶ月ほど待たなければならないらしい。それまではマスターの授業に参加したければ参加したりするものだと。しかし、シラバスのようなものがまだ見つからない。キャンパスカレンダーによると来週月曜日から授業が開始されるはずなのだが。

 

4日目 銀行口座開設 BNP銀行CIUP内支店

月曜日の朝、早速銀行口座を開設した。

日本人行員のいるパリの二つの銀行のどちらかで開設しようとも思ったのだが、それらはむしろ駐在員向けであり、あまり学生は歓迎されていないという噂も聞いたので、フランス語の練習がてらCIUP内にあるBNPで口座開設できるか聞いてみることにした。

 

窓口で、「口座を作りたいのですが」というと、「身分証明書」「学校の登録証明」「居住証明」などを持っているか確認される、その際に「英語?フランス語?」と聞かれ、希望した言語でその後の説明を受けることができる。CIUP内だからか、フランス語ができない学生の相手は慣れている。(僕は英語はわからないので、フランス語で説明を受ける)

 

まず、申し込み用紙を受け取り、名前や住所など基本的な項目を埋めるように求められる。ちなみに、ここで求められる「居住証目」は家賃の領収書などではダメで、Attestation d'hébergement などのちゃんとした証明書を用意しなければならない。

その時はまだ持っていなかったので、寮の窓口に戻りすぐに作ってもらう、その間10分。大規模な寮だとこういった仕事が早くて助かる。

 

全部の書類を用意して、項目も記入して、あとは細かな口座の説明を受けるだけとなると、3人ずつぐらい別室に呼ばれて、ざらーっと説明を受けながら、5枚くらいの書類にサインをし続ける。年齢によって値段が変わったりするので、一人一人別の内容。

 

そして、7日から10日ほどでカードができたとメールで知らせるので取りに来て、と言われその日は手続きは終わり。1時間ちょっとで、予約を取らずにできるのでCIUP内で作るのは悪くのはないのではないか。(フランス語わからない人も英語で対応してもらえる。)

 

 

10日目 OFII書類をCIUPの窓口で提出

パリ10日目。今日から、パリ国際大学都市CIUPにOFII(フランスの移民局)の専用窓口が開かれる。通常は、日本でビザを申請した時に上半分を記入していたOFIIの用紙の下半分をフランス入国後に記入し、郵送でOFIIに送るのだが、なかなか返事がこないとかいう噂を聞く。

 

そこで、CIUPに開設された専用窓口に直接赴くことで、手続きをその場で進め、メディカルチェックの日付を予約するところまで終わらせることができる。

 

必要な書類は、

必要事項を記入したOFIIの用紙。

パスポートの写真のページのコピー、

パスポートに貼られたビザと、入国日に押されたスタンプのページのコピー、

居住証明(寮に出してもらった居住証明でも、家賃を払ったfacture領収書でもいい)、

証明写真一枚(日本で撮ったやつ、一応白い背景の方を用意しておいた)

 

そのぐらいだったか。全部コピーを用意しておかなければならないので、事前に準備を。初日の午前中だったからか、ものすごい人で、結局2時間ほどかかった。10日後くらいに、どこどこのOFIIのオフィスに行って、健康診断を受けるように言われる。そして、その詳細は、記入したメールアドレスに添付ファイルつきで送られていた。

とりあえず、OFIIの中ばまで終了かな?

二日目 Navigo取得、ショッピングセンターへ

二日目、と多分三日目も。土日だったので、事務的な手続きは進められなかった。

そのため、パリ市内を移動する足を確保すること、なかなか惨めな環境である自分の部屋に備品を揃えることを目指した。

 

シテの近くには、知る限り二つの中規模のスーパーと、一つの大きなショッピングセンターがある。スーパーはフランプリ(徒歩4分)、とリドルだったかそんな名前の(徒歩12分)両者に品揃えの豊富さ的な違いはあまりないので(客層が違う、リドルの方が地元民の大量買い出し向け、3ユーロの服なんかも売ってある。)フランプリでまずは土日用の食料を購入(シテの食堂は土日は休み)。

 

まだNavigoを購入していなかったので交通費のかかる場所へは行きたくなかった。そうすると、徒歩圏内で生活用品や電化製品(僕の場合、ディスプレイや、電源プラグを買い揃える必要があった。変換プラグはいくつも揃えてきたのだが、それを使うとあまりに不安定だったため、こちらで購入。)を揃えられる場所となると、シテの南方12分ほどの場所にある、ヴァッシュ・ノワールVache Noirという場所が最適。大きめのモノプリで洗面所周りや食器、タオルなどを揃える。割といい値段はするのだが、一定以上の品質はあるようだ。

 電化製品はダーティーDartyがいい。ところで、このDarty、店舗によって凄い店員の愛想に差がある。ヴァッシュ・ノワール内のダーティーはかなり気さくでイケメンの黒人のにいちゃん(映画『最強の二人』の主人公タイプ)でディスプレイの相談に乗ってくれ、購入の際には「ええ買い物したなにいちゃん」とばかりに親指を突き立てて見送ってくれたのだが、モンパルナスの店で「このケーブル探しているんだけど」と相談した際には、一人目は「俺知らないは、その担当ちゃうし」で、二人目は「俺知らない、テレビのコーナー見てみれば」だった。グーグル・マップ上で見れる星によれば、5点中2点ももらえてないような店だったのでその理由がよくわかった。

 結局のところ、フランスで電化製品を買うのは、面倒だ。ケーブルなんかは店員に聞いてもわからないから、その後は全部アマゾンで買うことにした。

 

そして、Navigoを手に入れる。シテ・ユニヴェルシテール駅の窓口に、「Navigoを作りたいのだけれども」というと、どこに住んでいるのかを確認された上で(居住者用と観光客用がある)「住所を証明できる書類」(僕の場合は、寮の初月分の家賃の領収書でOKだった。)と「身分証明書」(僕の場合はパスポート)を持ってまた来るように言われる。その時はまだコピー機を見つけていなかったので、「オリジナルしかないのだけれども作れますか」と聞きに行くと、何の問題もなくその場で作ることができた。

 窓口のパソコンにパスポートの情報を打ち込んで、ちらっと住所証明を確認した後、カードに印刷される写真を撮る。証明写真を持っていかないといけないと思っていたのだが、どうやらパソコンに接続された小さなカメラでその場で写真を撮り、すぐ印刷という形式になったらしい。最近のフランスの窓口ではこれが多いな。

 カードを手に入れると、傍にある自動販売機でナヴィゴのチャージをするように言われる。パリ中心部なので一番大きいゾーンを選ぶことしかできない。それで毎月73ユーロ。高いのか安いのか。いずれにせよ、正式に学生になったら、30ユーロちょいで乗れる学生用Navigoに申し込む。